
修学旅行に行ってきたと言いだすときもあります。自分だけ駅に置いていかれたと泣きます。むかし本人から聞いた話では、母は修学旅行には行ってないのです。親から駄目だと言われて、クラスでふたりだけ行けなかった。そのときの悔しさが蘇ってくるのでしょうか。それからは、修学旅行の話がよく出てきます。修学旅行から帰ってきたところだから疲れていると言ったりします。わずかに記憶の残っている子どもの頃に戻ってるんですね。
先日お兄ちゃんの写真を見せたら、お父ちゃんだと答えてました。しっかり覚えていたお兄ちゃんのことも判別が曖昧になっているようです。ミヤちゃんのことも、若い頃のミヤちゃんなら分かったかもしれません。私は頭がおかしくなったんやなと言うときもあります。今と過去とバラバラになった記憶のピースを、うまく繋ぐことができずに不安になるんだと思います。
最近は眠ってばかりいます。痛くもなく苦しくもないという、それはそれで救いでもあるのですが……。
収穫が遅れたというカボスはすっかり黄色くなっているが、すこし熟したぶん酸味もやわらかくてジューシー。半分に切ってそのまま果汁を吸ってもおいしかった。こんなカボスの味わい方ははじめてだ。
子どもの頃は酸っぱいカボスは好きではなかったが、いまではカボスの酸味を、どんな料理にも一滴垂らしてみたくなる。